■ローテーションを調べてみた
ローテーション [rotation]
(1)輪番。持ち回り。
(2)
(ア)野球で、そのチームの投手が先発投手として試合に出る順序。
(イ)六人制バレーボールで、サーブ権を得たチームが、選手の守備位置を時計回りに順次一つずつ変えること。
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■ローテーションとは何なのか。
意味は結果を表現しただけのものである。本質は違うのではないだろうか。
意味の「持ち回り」が示すように、結果的にはコートの中を二人でぐるぐると回る様子を指している。そういった技術をローテーションと呼んでいるのが現状だ。しかし、コートの中を二人で「回る」事の意味は果たしてあるのだろうか。よく基本は左回り、といった話を聞くが、そもそも基本に「回る事」を盛り込むのはどうなのか。むしろ、回る事は、ダブルスをする上で必要な事なのだろうか。
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■回る、ではなく、カバーし合う、攻め合う為のポジション。
人は基本的に、打った直後硬直する。強いショットを打てば打つほどそれは顕著に表れる。シングルスで7割程度のショットを多発するのはその為である。それがダブルスになれば、8割〜9割5分のショットが可能となるのは、二人でコートを守るからである。そして二人で相手へ攻めるからだ。パートナーのカバーがあるからこそ、強いショットで攻めていく事ができる。
では、これらのことを実行する為に、「回る」ということがでてきただろうか。否。つまり、回ることは表現であり、実行しなければならないのは回る事ではないのだ。パートナーがどんなシャトルを打つかによって、自らのポジションを変え最適な場所へ移動する。これを繰り返す事により、結果的にローテーションしていることになるのだ。回る事が重要なのではなく、次のシャトルへのポジション取りが結果的にローテーションとなっているだけなのである。
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■少し具体的に。
パートナーが奥から100%の力でスマッシュを打った。それに対して自分はどう動けばいいのかというと、ストレートへのドライブ、クロスへのドライブ、クロスへのロブ、だいたいこのあたりを張る。前衛の張り方については別記予定。ここでクロスのロブが来た場合、前衛は後衛が固まった状態からフォローできるかを判断、フォローできないと判断した場合はクロス奥へ飛びつく。後衛はそれを見て前へ詰める。さらに下がった前衛がスマッシュを打てば、前に詰めた前衛は同様の選択を迫られる。後衛が間に合うと判断すれば、前でさらに張る。後衛はそのまま回りこんでクリアを打つ。前衛が下がりサイドバイサイドになる。
一番ここで重点を置いて欲しいのは、前記したように、回ろうとはしていないということだ。ここを勘違いしないで欲しい。あくまでパートナーのカバー、パートナーの状況によりポジションを変えたり、逆に変えなかったりすることで、結果としてポジションがめまぐるしく変わる。これがいわゆるローテーションとなるのだ。
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■慣れと経験。
基本は、攻めたらトップアンドバック、攻められたらサイドバイサイド(別記予定)、これを繰り返していく事によりローテーションしていく。練習方法もあるにはあるが、それを試合で生かすことを考えるなら、やはり場数は踏まなければならない。練習した分身につく技術でも無いだけに難しいが、常に考えながらプレーすることで上達する。なんとなくの練習ではなく、常に一つ一つのプレーを意識していかなければならない。
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