■構える、を調べてみた。
(2)ある姿勢や態度をとって相手に対する。
「飛び掛かろうと―・えている」「ストを―・える」
(3)武器を手にして、身のそなえとする。
「銃を―・える」「刀を上段に―・える」
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■本当に構えているのか?
上記(2)(3)に共通するのは相手に対して行動を起している事である。実際バドミントンは常に相手がいるわけで、それを考えるのは至極当然のことである。だが、本当に相手に対して構えているだろうか。よく「ラケットを上げろ」という言葉を聞くが、その意味を理解して使っているだろうか。場面を想定して考えて欲しい。
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■どういうときにどう構えるのか。
プレー中「ラケットを常に上げろ」と指導する方をよくみかける。構えろ、という意味で使っているのだろうが、これを理解せずに言葉どおり実践している方を多く見かける。
ラケットを上げる≠ラケットを上げて構える
であると誤認識している初中級者がどれだけいるだろうか。最も簡単な例として、相手がスマッシュを打ってくるとわかっていながら、ラケットを上で構えてなんのメリットも無い。ラケットを上げるとはそういう事ではない。常に自分の所へシャトルが飛んでくると考えながらポジションを最適な場所へ移動していく、それが「構える」という事であり、単純にラケットを上げて構えるわけではない。上記の例では、ラケットを下へ下げて構える、もしくはポジションを前に移動して上で構えるのが正解であり、単純にラケットを上げて構えるだけでは何もできない。
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■常に構えるのはダブルスの大前提。
上記の例でも少し触れたが、構え方はポジションにより変わってくるが、最も基本的な考え方として、相手がネットよりも上で取ったら下で、ネットより下でとったら上で構える。そして自分のいるポジションにより構えを変えていく。相手のラケットのポイントとネットを結んだ延長にラケットを構えるのがベストだと筆者は考えている。だからポジションにより構えるポイントが変わる。
そしてもう一つ、打った後、すぐに構えを実行しなければならない。ダブルスとは、相手のポイントをずらすところから攻撃が始まるが、それをずらされない為には自分が確実に相手に対応する必要がある。打った直後に構えられるようになるのがベストであり、基本でもある。崩されなければ攻め込まれない。攻めているなら抜かれない。
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■とにかく相手をよく見る。
構える、とは、相手に対する事である。自分だけでなく、相手に対して構えなければならない。自分だけの満足で構えていては、本当の意味で構えるとは言えない。相手を見てポジションやラケットの高さを決め、相手のショットを想定しておくことでミスが減り、よりいいショットで返せるようになる、その為に、自分やパートナーが打った直後に構える事が重要であり、基本なのだ。相手を常に観察し、それに対して構えるという事は、最も怠ってはいけない基本的なプレーであると言える。基本であり、最も重要である。
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